
コード。この悩ましいもの。
家の中のあらゆるコードを目に見えないところに隠そうと努力する人々は多い。考えてみると僕もその一人だ。そのために家具や電化製品を慎重に選び、また家具の配置を考え、あるいは家を建てたりマンションを買う人の中には、あらかじめ電源を部屋のどこに持ってくるかを考え抜く人もいるだろう。
そうして多くのコードたちは、目に見えない場所に隠される。それに成功した人々はほっとするのだ。
そもそも、僕らはなぜコードが見えるのを嫌うのだろう。
何かと何かをつないでいるコード。
人と人とがつながっている。物と物とがつながっている。人と物がつながっている。・・・考えてみればそれは温かいことではないか。
だけど僕らが家で目にする「コード」には、その温かみがない。真っ黒だもの。きっと部屋の中で明らかに異質なあの黒いコードが、僕らは嫌いなのだ。
コードたちのほとんどを僕たちは隠してしまえるが、ひとつだけ家の中にごろんと転がっているコードがある。今振り返って部屋の中を見てほしい。
そう、それは携帯電話の充電用コード。
携帯電話が携帯されるように、その命綱ともいえる携帯の充電アダプターは、ともに携帯されることが多い。いちいち隠していたら、さっとバッグには入れられないし、家に戻ってすぐさまコードをしっかり隠す人は少ないだろう。
その結果、このコードだけは部屋のどこかにごろんと転がることになるのだ。
嫌われるコードの黒さ。家の中の見えるところにささったままの携帯充電コード。その二つの問題を一つにまとめたら植物になった。
僕はそれがとても素敵なものに思えるので、今週末買いに行く予定なのだ。
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